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 FujiQ VS NSL 日本絶叫2大パークを徹底検証!! (その2)

メーカー分布の研究のためにかなり置きっぱなしにされていた「FujiQ VS NSL」ですが、今回の研究で再開し、まとめに向かいます。
一応シリーズを完結させないと、次のシリーズが始められないので、このシリーズから完結させます。

前回の「FujiQ VS NSL」の研究であるFujiQ VS NSL 日本絶叫2大パークを徹底検証!! (その1)を読んでいない方は、そちらから読まれることを強くおススメします!!

前回は、両パークの概要を軽く説明したり、類似機種の比較・共通機種の紹介などをしました。
今回は、パークへの交通アクセスの比較やスタッフの対応・集客の上手さなどや、管理人自身の思想などについて比較・検討を行い、この研究を完結させます。


両パークの交通アクセス
両パークのスタッフの対応とパークの雰囲気
両パークの集客方法の違い
研究のまとめ

 両パークの交通アクセス

両パークは、親会社の違い・立地などにより、かなり交通アクセスの方法が違っていたり、便の良し悪しもかなり違います。
まずは参考までに、両パークの所在地を地図上に表しました。


NSL・FujiQの所在地。白地図素材はhttp://www.sekaichizu.jp/より。

そして、各交通手段別に比較をしていきます。

※公式HP等に掲載されているものとは異なる部分が多々あることをご了承ください。

 自家用車を使用してパークへ行く場合

(富士急ハイランド)

東京方面から:中央自動車道経由で富士吉田ICで高速を降りる。富士急ハイランドはすぐそこ。
千代田区からならば、約1h30min

名古屋方面から:東名自動車道・R138・東富士五湖道路経由で富士吉田で高速を降りる。
中村区からならば、約4h10min

大阪方面から:名神高速・新名神・東名阪・伊勢湾岸道・東名・R138・東富士五湖道路経由で富士吉田で高速を降りる。
北区からならば、約6h10min

(ナガシマスパーランド)

東京方面から:東名高速・伊勢湾岸自動車道経由で湾岸長島PAで高速を降りる。97mの巨体は目の前にある。
千代田区からならば、約4h50min

名古屋方面から:東名阪自動車道・伊勢湾岸自動車道経由で湾岸長島PAで高速を降りる。97mの巨体は目の前にある。
中村区からならば、約50min

大阪方面から:名神高速・新名神・東名阪・伊勢湾岸道経由で湾岸長島PAで高速を降りる。97mの巨体は目の前にある。
北区からならば、約2h20min

 公共交通機関を使用してパークに行く場合

(富士急ハイランド)

東京方面から:JR中央本線で大月駅で下車。
富士急行線に乗り換え、富士急ハイランド駅で下車してもええじゃないか。

名古屋方面から:東海道新幹線で新富士駅又は三島駅下車。
富士急行路線バスで富士急ハイランドへ向かってもええじゃないか。

大阪方面から:東海道新幹線で新富士駅又は三島駅下車。
富士急行路線バスで富士急ハイランドへ向かってもええじゃないか。

(ナガシマスパーランド)

東京方面から:東海道新幹線で名古屋駅で下車。
JR関西本線又は近鉄名古屋線に乗り換え、桑名駅で下車。
三重交通路線バスで20分。終点の長島温泉で下車。
97mの巨体は見上げなければいけない程の近さだ。

名古屋方面から:名古屋駅でJR関西本線又は近鉄名古屋線に乗車、桑名駅で下車。
三重交通路線バスで20分。終点の長島温泉で下車。
97mの巨体は見上げなければいけない程の近さだ。

大阪方面から:近鉄特急に乗車、桑名駅で下車。
三重交通路線バスで20分。終点の長島温泉で下車。
97mの巨体は見上げなければいけない程の近さだ。

 便利な行きかた

正直、上記の方法よりこの方が行きやすいでしょう。

(富士急ハイランド)

各地から富士急ハイランドへの高速バス・路線バスの路線が豊富です。
特に、富士急ハイランドフリーパスとバス運賃のセット券はかなりお得です。
新宿・東京・大阪・名古屋・静岡・新富士・御殿場・三島...などなど、様々な路線があります。
詳しくは公式HPアクセス案内http://www.fujiq.jp/access/access_01.htmlから

(ナガシマスパーランド)

名古屋駅バスセンターから直通バスが出ています。
これで、遠方から来られた方が分かりにくい、桑名駅での三交バス乗り換えも不要です。
詳しくは公式HPhttp://www.nagashima-onsen.co.jp/resort/bus_01.html/

管理人の考察

◎ 車中心社会

両パークが位置するのは、山梨県富士吉田市・三重県桑名市。
どちらの街も、基本的に車中心の交通であることは変わりない。
ただ、どちらのパークも、まるで故意的に(実際そうなのかもしれないが)作ったかのようなIC・PAがすぐそばにある。

富士急側は、前からあった高速道路だが、ナガシマ側の湾岸長島PAのある伊勢湾岸自動車道は、比較的新しい高速道路で、できてからはかなり便利になりました。
伊勢湾岸自動車道ができるまでは、ジモッティでもない限り裏道とか知らないので、ただただ片側1車線の道路を必ずと言っても良いほど、渋滞に巻き込まれながら進まなければなりませんでした。


一応、NSL周辺空撮写真。
伊勢湾岸自動車道除いては、矢印部分の片側1車線道路しか大きい道が
ないことが分かってもらえると思う。...google earthより

しかし、伊勢湾岸自動車道ができた現在でも、夏休みやニューイヤーパーティーのときなどは、かなりの渋滞ができる。
これは、比較的近い地域(三重県北部や名古屋市周辺)から、国道などを使い訪れる人も多いことを示唆しています。
まぁ、輪中地帯(川と川の間で海抜が低い)ってことも弱みだと思うが...
道路の周辺は、主に田畑なんだし、急成長中のナガシマリゾートへの道路への投資をお願いします。m(_ _)m せめて片側2車線ぐらいに。各行政機関さん。

に、比べ、富士急ハイランド周辺は...


一応、FujiQ周辺空撮写真も。
高速道路も直近だし、周りは道だらけ。
まぁ、Mt.Fujiと言う名の一大観光資源も近いし、当然と言えば当然なのかも。...google earthより

空撮写真見れば分かりますが、富士急ハイランドは、かなりの数の道に囲まれてます。
近くからも遠くからも、車で来るには最適でしょう。

はっきりと言ってしまうが、自家用車でインパしようとした場合、
富士急ハイランドは、遠方からも近郊からも行きやすく、
ナガシマスパーランドは、遠方からは多少富士急ハイランドよりも行きやすいが、
近郊からは渋滞に巻き込まれる可能性大だと管理人は思う。

そして、あまり言わない方が良いかもしれないが、
駐車場の台数は圧倒的にナガシマの方が多いことをつけ加えておこう。

◎ 鉄道会社の強み

先に極論を述べてしまうと...
富士急ハイランドの親会社であるる富士急行株式会社は陸運業を本業としているが故に、みずからの手によってみずからのパークへの交通整備を行うことができる。
その例なのが、多数の自社バスによる富士急ハイランドへの路線や、富士急行線の富士急ハイランド駅などに表れている。
そう考えると、公共交通機関を利用して行きやすいのは、富士急ハイランドであることは自明だろう。

と、言うが、富士急行の収入の中で、陸運業関連の収入は2割程度なんだとか。
それ以外はやはりアミューズメント関連の収入が主なんだとか。
「相乗効果」ってやつですよね。上手い企業です。

逆に、公共交通機関を利用してナガシマに向かう場合を考えてみると...
確実に桑名駅か名古屋駅でのバス乗り換えが必要になってくる。
各地からバスに乗っているだけでパークに着いていたり、電車ですぐそばまで行けるFujiQとは大違いである。

 両パークスタッフの対応とパークの雰囲気

面白いことに、両パークのスタッフの対応や雰囲気はまったく違っています。
それぞれ良い面も悪い面もあるので、管理人の考えも提示しながらまとめていきます。

 富士急ハイランドのスタッフ対応とパーク内の雰囲気

◎ ええじゃないかに見られるディズニースタイル

かなりの人々がご存じだとは思いますが「ええじゃないか」のスタッフのユニフォームだけ、ええじゃないか専用のものになっています。
具体的に言えば、()の印がついた前掛けなどの和風の感じなユニフォームですが、これは、アトラクションの雰囲気作りを怠らないFujiQセンスが表れているのではないでしょうか。

◎ スタッフ対応について

と言うところのスタッフ対応ですが、確実に比べられる点があるとするならば、スタッフの質ではないでしょうか。
別にバイトが悪いなどと言うつもりはありませんが、ナガシマのような多人数主義ではないので、
少なくとも、スタッフと関わってあまり不快になることはないでしょう。

◎ パークの雰囲気について

FujiQと言えばかなりのギャグセンスがあることはあまりにも有名。
園内のいたるところに変な看板があったり、大げさなアナウンスがされていたりなどなどありますが、
それは、人によって好き嫌いが大きく分かれるところ。

人によっては純粋に「おもしろい」と思うし「お客様をナメとんかいコラァ!!いてもたろか!!」と、思う人もいるかもしれません。

ですが、トーマスランドなどのキャラクターとのタイアップゾーンは確実に良い雰囲気を醸し出していると思います。

そして、あまりにも雰囲気作りすぎてお客を洗脳(未遂?)してしまう場合も。
俗に「洗脳音楽」と呼ばれるものがそれにあたりますが...
ええじゃないかの「ええじゃないか音頭」やドドンパの「ドッドンパッ!!」があります。
それらの音楽はアトラクションのキューラインにエンドレスで流れ続け、特にドドンパは、乗り場が近くなるにつれて音楽が早くなるオマケ付き。
もはや、雰囲気作りにしては行き過ぎた感があると思うのは管理人だけでしょうか。

※一部読みがたい文章がありましたが、そこは深く考えないで下さい。

 ナガシマスパーランドのスタッフ対応とパーク内の雰囲気

◎ スタッフ対応について

※先に言っておきますが、この文章はナガシマのバイト批判をしている訳ではありません。
その旨、ご了承ください。

ナガシマは確かに従業員の数も多いし、ちゃんと働いていることは確かです。
しかし、僕個人が思うこととして、特に夏休みなどの短期バイトが多数入ってくる時期は、パーク内になにかが抜けているんです。
それは「お客への笑顔」

確かに、ここまでのクオリティを求める僕も変だと思いますが...
せめて、食べ物を買う時ぐらいは陰気臭くしないで下さい。
心からお客様に楽しんでもらうためには、アトラクション内のスタッフだけ力を入れている様では、なかなかだめなのではないでしょうか。

アトラクションに乗車する時も、スタッフは淡々と働いています。
安全管理もスチドラの事故以降は良くなり、回転率もそれなりに良い。
それは、スタッフの努力の賜物です。
でも、人間身がないんです。ただ、淡々と働いている...

◎ パークの雰囲気について

基本的に、FujiQのような、ギャクからはかけ離れた雰囲気です。
しかし、ピーターラビットのキャラクターグリーティングがあったり、大道芸人が登場したり、
夜のライトアップはなかなか幻想的だったり。

FujiQほど大袈裟なものはけしてありませんが、パーク全体の雰囲気としては、
万人が理解できるものが多いので、その点は評価できます。

しかし、ここでも言えることは、意外性がないことです...。

 両パークの集客方法の違い

交通アクセスの項でも触れましたが、両パークは、自らの弱みを自らの他のもので補っています。
その事実を中心に、提示していきたいと思います。

 富士急ハイランドの集客の得意不得意

FujiQと言えば遊園地です。当たり前ですが...
しかし、それ以外にある周りの施設を考えてみて下さい。

オフィシャルホテル・スケートリンク(冬季)・ふじやま温泉・ボウリング・博物館...etc
それらの施設は、遊園地があると言う前提でなりたっています。
「FujiQで遊んだついでに温泉へ」と言う人は結構いても、「今日は1日かけてふじやま温泉へ行こう」と、言う人は、なかなかいないと思います。

つまり、パーク周辺の施設は1つでは成り立たず、パークに遊びに来た人と言う前提で成り立っているのです。
なので、FujiQのなかで単体で成り立っているのは、遊園地だけと言うことになります。

富士急行株式会社は、そのようなFujiQの弱みを、自社の徹底的なFujiQへの路線網でカバーしています。
それによって、立地が多少都市部よりかは遠くとも、イメージ的には近くて行きやすいパークにしているのではないかと思います。

 ナガシマスパーランドの集客の得意不得意

これもまた交通アクセスの項で触れましたが、ナガシマは、近郊から行きにくい(渋滞に巻き込まれやすい)立地にあります。
これがナガシマのある意味一種の弱みです。

長島観光開発株式会社は、そのような自らの立地的な弱みを、大量の施設によってカバーしています。

先ほど、FujiQは、遊園地1つで成り立っていると言いました。
しかし、ナガシマの方を考えてみて下さい。

ナガシマスパーランド(遊園地)・ジャンボ海水プール(夏季・プール)・湯浴みの島(大温泉レジャー施設)・ジャズドリームナガシマ(アウトレットモール)
今提示したこれらの施設は、すべて1つでも十分に成り立つであろう施設であり、それぞれがかなりの相乗効果を持っています。
実際、僕の経験にもありますが、同じ長島温泉発桑名駅行きバスに乗り合わせたおばさんが、
「今日は朝から夕方まで丸1日湯浴みの島でゆっくりしていた」と言っていました。
人々の中には、「ジャンボ海水プール」の熱狂的なファンがいて、1シーズンに10回以上訪れる強者も。
夏季は特に、遊園地には暑くて行かないが、ジャンボ海水プールだけ行くと言う人もかなり多いらしいです。
実際に、夏季は、遊園地よりプールの方が混んでますから...

つけ加えておくと、「ナガシマスパーランド」を日本語に直すと...
「長島温泉遊園地」になります。
もともとが温泉ですから、ここまで他の施設が発達するのも、当然と言えば当然なのかな...

 研究のまとめ

やっとここまで来ました。
研究のまとめと管理人の思いについて提示します。

まずは「FujiQ VS NSL」とタイトルを付けたわけですから、実際の対決結果を公表します。

両パークの対決結果
事柄 FujiQ NSL
スペック LOSE WIN!!
アトラクション WIN!! LOSE
交通アクセス EVEN
スタッフの対応 WIN!! LOSE
雰囲気 EVEN
集客の上手さ LOSE WIN!!

結果的に見れば、見事に均衡しました。
この結果からも、なぜ未だ両パークがライバルどうしなのか分かるような気がします。

今回この様な研究をしましたが、改めて思ったのは、両パーク共に、今まで見えなかった良い点が、
比較してみて初めて見えてきたことです。

この研究は、ローラーコースターファンのはしくれが綴ったものにすぎませんが...
一個人の真剣な意見が載っている部分もあります。

この研究をして、両パークへの愛着が、さらに強くなったと思います。


「FujiQ VS NSL 日本絶叫2大パークを徹底検証!!」おわり


最終更新日:09/2/1

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